人生を費やす場所

「僕は今でも毎日ワクワクして家を出てくる。今日はどんな人に会えるかなと」
以前、パパラギ厚木店の大橋インストラクターが就職活動中のお客様に話していた言葉です。

職場で過ごす時間は人生の大部分を占めます。家族と過ごす時間よりも長い方がほとんどでしょう。
その一方で、リモートワークの割合が増えて職場に行く必要がなくなりつつあります。
お客様とも仕事仲間とも対面せずに成り立つスタイルがより一般的になりました。
今日は誰とも会わなかったなんて一日が珍しく無くなったのかもしれません。

わざわざ出勤する、わざわざ顔を合わせる。
当たり前だったことに理由が必要になりました。
どちらにせよそこは、人生の多くを費やすべき価値のある場所であるのか?

 

この春、7人の新しいチカラがパパラギに加わりました。彼らもまた、パパラギで人生を費やすことを決めた人たちです。
今年の新人のほとんどが社会人経験者。
工場勤務、SE、建設現場監督、料理人、看護師。どれも働きがいのありそうな職業ばかり。
なぜダイビングインストラクターを、パパラギを選んだのでしょう?

入社式で新人が語った言葉から、パパラギという場所が見えてきました。

「どうも仕事に打ち込めない自分、このままでは自分のことが嫌になってしまいそうだった。」

「毎日同じ事の繰り返し。刺激がなかった」

学校卒業後、順調に就職して一生懸命働いていました。しかし数年勤めると「なんか違うなあ」という思いが拭い切れなかったそう。
SEと工場の製造ラインで働いていた二人は、自分たちの仕事に“やりがい”が見つけられなかったようです。

そんな中始めたダイビングでパパラギに出会って、世界が広がりました。
ダイビングの楽しさもさることながら、こんなに楽しそうに働いている人たちがいる。こんなに楽しく働ける場所があるのか。
スタッフの働いている姿に憧れて転職を決めました。

 

「こうして好きな海の話をして、お客様が嬉しそうに帰っていく。今日も良い日だったと気持ち良く1日を終えられる」

一方、働きがいを感じながらもパパラギを選んだ人もいます。
看護師として働いていた頃は、仕事に働きがいを感じていました。医療現場での目まぐるしい毎日に、どうしてこんなに頑張っているんだろうと感じることがあったそうです。
働きがいに見合う“喜び”が見つけられなくなっていたのかもしれません。

息抜きにと始めたダイビング。パパラギスタッフに「潜りに行こう!」、「お店お手伝いしてみない?」とどんどん手を引かれていくうちに気付いたそうです。
自分が癒されにきていたはずの場所で、知らぬ間に誰かの役に立っている。
このことに気付いてから、1日の終わりに「今日も良い1日だった」と感じられるようになったのだとか。
仕事をする“喜び”が再燃した瞬間だったのかもしれません。

「パパラギから離れて感じました。今まですごく明るい場所にいたんだなと」
一度パパラギを離れ、復職する人もいます。

働き方に変化を求めて一般企業に転職。決まった休み、決まった時間、決まった人と缶詰で仕事をする毎日。
大空の下、大好きな海で、様々なお客様と一緒に過ごしていた彼にはあまりにも息苦しい職場だったようです。
「なるべくパパラギの情報は入れないようにしていました。戻りたくなっちゃうから」

簡単には戻るまいと踏ん張っていた彼ですが、どうしても我慢できないことがありました。
「仕事に対する熱がないんです。上司も部下も。パパラギは仕事に対する熱がすごい。ポジティブな関係で仕事をしていられるのは魅力なんです。」

「私はパパラギのインストラクションを学びたい」

異色の新人がもう一人。
八丈島の名門ショップでガイドとして活躍していましたが、インストラクション技術向上のために転職。
講習が勉強できるショップはどこですか?と八丈島の中でも講習が得意なインストラクターに相談したそうです。
「それならパパラギさんじゃない」と。

パパラギには35年に渡りインストラクターたちの経験を蓄積し「当たり前を疑え」と導き出した、業界でも異色の基準や手順があります。
その膨大な経験則とノウハウを惜しむことなく吸収し実践することができる。インストラクターとしての技術を学ぶのにこれ以上無い場所と言えるのかもしれません。

 

「会社に勤める」というより、自分のありたい姿と会社が目指すものや作る場所に人生を費やす意義を見出してくれたようです。

 

新しい力が加わったパパラギ、想いが重なりさらに強く「パパラギが目指すもの」に向かって邁進していきます。

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