パパラギでは1995年より、学校での総合学習授業や野外活動などの開催に、担当講師として経験豊富なプロ指導員を派遣しています。 そして総合学習でのテーマ作り、野外活動のサポートなど、教員の皆様や外部講師への委託等を考えの学校及び関係者の皆様と共に「教育の場」を作ってきました。
1999年には、「もっと海や自然のことを好きになろう！」をテーマに特定非営利活動法人としての活動をスタート。 城ヶ崎海岸に「海と自然の教室」を構え、文字通り海に教室を持っています。シュノーケリング教室や海洋生物観察会など、ダイビング以外でも自然に触れ合う機会を作ることに積極的に取り組んできました。 20年以上に渡り、ダイビングインストラクターが手掛けるNPO活動は多岐に渡ります。
活動内容-抜粋-
・シュノーケリング教室
ダイビングは安全上の理由から、年齢や体格で制限を設けなければなりません。 では、制限なく海を楽しんでいただくためには何ができるのか？シュノーケリングなら大人から子供まで、ご家族でだって海の世界を楽しんでいただくことができます。
ダイビングで徹底した安全管理をしているインストラクターが、シュノーケリングの道具の使い方から泳ぎ方などの基本スキルから、楽しみ方まで指導します。
咥えたシュノーケル越しの歓声があちこちで聞こえ、時が経つのを忘れて夢中になりますよ。
・海洋生物観察会
泳がなくたって海には発見がたくさんあります。潮の満ち引きで生まれる磯の水たまりは、ダイビングインストラクターも夢中になる程生物が豊富。まさに天然の水族館です。
遊びになるとインストラクターをひょうひょうと追い抜いて楽しんでしまうのが子供の感性。それに引っ張られて大人が夢中になってしまうなんてことはよくあること。ここで一度自然の中での感動を覚えてしまうと、普段の遊び場が物足りなくなってしまうかも知れませんね。
海洋生物観察会もプロのインストラクターが帯同します。よちよち歩きでご参加の“小さなお客様”にも安心してご参加いただいています。 失敗しない海デビューにぜひ。
・シュノーケルインストラクター養成
「一人でも多くの人に海を好きになってもらいたい」パパラギのNPO活動の願いに共感して、ご協力いただいているボランティアスタッフがたくさんいます。 遊びのリーダーになるには知識も必要。そのために、パパラギ独自のカリキュラムでインストラクターと一緒に実践を通して海での楽しませ方、安全管理を学んでいただいています。
海で遊ぶコツが分かると誰かに伝えたくなるもの。 頼りになって面白い。そんなインタープリターに挑戦してみるもいかがでしょうか？ あなたから海の面白さを伝えてもらうのを待ってる人がたくさんいるはず！
・学校教育プログラム
世界中の海を、環境の変化をこの目で見てきたダイビングインストラクターだからこそ話せることがあります。
ニュースやテレビ番組で伝えられている事は本当に事実なのでしょうか？ 私たちの暮らす地球で起きていること。自分で考えること。肌で感じてもらうこと。まずは自分の身に起こっている事と知ってもらうことから。
・講演会
海の世界の素晴らしさの伝え方は様々。研究者、写真家など様々な分野でご活躍される方を招いての講演会の開催もしています。ジャック・モイヤー博士、中村征夫氏、さかなクン…様々な方に貴重なお話をいただいていてきました。 海で遊ぶことだけが、海の素晴らしさを知る手段ではないのです。
NPO法人 パパラギ“海と自然の教室”
これらの活動がなぜNPOという形なのでしょうか？
私たちは、ダイビングインストラクターの集まりです。当然、遊び場である海の変化には敏感です。 海を取り巻く環境の悪化、そして人の想像を凌駕する多様性が根絶やしにされていく現状を実際に目の当たりにしています。
海の素晴らしさを次の世代に残していくためにできることは何か。 私たちの職場（遊び場？）がいつまでも美しいものであって欲しい。 そのためには“利益”のためでなく、この“問題解決”に向けて真剣に取り組む必要があると。 私たちこそ取り組まなければならないと。
そこで自然の大切さを、失われていく多様性を私たちが訴えることよりも、一人でも多くの方に自然の不思議さや素晴らしさに目を向け、自然と一体となる心地よさを肌で感じていただくことで自然環境を守っていく大切さが伝わってくれればと考えています。
とにかく一人でも多くの人に、まずは「もっと海や自然のことを好きになろう！」。 そのためにはもう形振り構ってはいられないのです。
